ソファの製作 (ブラックチェリーの特注ソファー) [ソファの製作(ブラックチェリー)]
ブラックチェリーの「つつみ」を注文下さった、Iさんの居間です。テーブルは来年注文したいということで、まずは「つつみ」を2脚にソファを1台。これが、ちと難題。
そもそも椅子の特注って、今までほとんど成立したことがありません。というのは前の記事であれだけの型を使っているのが解ったでしょう?椅子って型の製作に膨大な手間がかかるんです。
「つつみ」の場合は型のシステムを作り上げれば、そこから先は型はもう作る必要がないので、型代を価格に乗せる必要はないけれど、一回のみの製作であれば、型代をもろに乗せないといけないということは、ものすごい金額になってしまうわけです。
仮にですよ、「つつみ」が僕のデザインではなくて、人のデザインで、その人が図面を持ってきて、「この椅子一台作って下さい」って言ったら、胸を張って50万って言いますね!(笑)
もちろん椅子の形次第では抑えることは出来ますけどね。だからIさんが「ソファ」とおっしゃった時、ぎょっとしたんですね、、、。で、「30万かかっても作りますか?」とお尋ねすると「デザインがステキならかまわない」と言って下さったので、ちょっと安心してお受けしたのでした。
最初は「つつみ」をふたつ繋げたような形も考えたのですが、お話を聞くとこのソファに座って、テレビも見るというお話でもあり、どうも日中はこのソファが基点になる様子。そう考えると食卓用でもあるけど、リラックスも出来なくちゃいけない椅子という設定ですから、「食事にも使えるソファ」という線で考えたわけです。
座面の後ろへの勾配はゆるくして、クッションはほどほどに、それから足元には雑誌や新聞を入れる浅いワゴンもあります。とりあえずこれをお送りして、気に入っていただけましたので、本格的に設計です。
自分で使う状況を想像すると、気になることが出て来ました。ソファが食事に適した位置にある状況で、座ろうとする動線を(矢印)考えると、側板とアームが邪魔になります。そこで、最初のスケッチからの変更は、アームを短くし、側板を斜めに切り落とした形にし、さらに座面の両端もカーブさせました。これで動線はスムーズになることでしょう。
そして、すわり心地の検討をするために原寸モデルを作り始め、
チョークで座と背の関係を描いて、パーツを起こし、
座、アーム、背の関係だけを検討するためのモデルを作りました。自分でも何度も座っては角度や高さを微調整して、大体決まってから、お隣の奥さんにも座ってもらいました。Iさんとそれほど背丈が違わないので、いいモデルさんになります。
「この椅子欲しい!」とまで言ってもらえたので、一安心!
で、このモデルを元に今度は正式な図面を起こしてゆきます。
ダンボールに座と背の関係を描いて、一日かかって、CADの図面が出来ました。
形の上での「つつみ」との共通点はアームだけです。あとは、同じ色の皮を張るので特注のセットであることは他人にとっても一目瞭然でしょう。
この図面と上のスケッチを送り、快諾もいただき、製作に入ります。
価格は正式には40万。
原寸を出力して、
まずは座と背の材料になる12ミリのラワンベニアを2層にプレスです。
原寸の背中の側部分を切って、ベニアに貼り付け、型を作ります。
これを先ほどプレスした24ミリの合板に打ち付けて、バンドソーで一回り大きく切り出します。
今度は、ルーターという機械でベニアの型通りに削り出すのですが、
「つつみ」の製作で説明した縦軸と原理は同じ。刃物の外周と同じ直径のセンターピンが刃物の真下にセットされていて、左のベニアからはみ出した合板をベニアと面一に削り出すということですね。(今、型とベニアはひっくり返しの状態です)
合板の下にはベニアが打ち付けてあり、これがセンターピンをなぞってゆけば、はみ出た分が削られてゆきます。
今度は、この側板に付くネタを切ってゆきます。コバの角度が一本ずつ違うので、そのたびに自由定規で角度を測り、
こうして、鋸の角度を設定しなおして、
シャーンと切ってを繰り返し、長さを決めたら、組んでゆきます。
接着剤をたっぷり付けて、木ねじでガリガリと組みます。張りでくるまれて見えなくなってしまうので、「つつみ」のような、胃が痛くなるような精度は必要ありませんから、かなり気楽!(笑)
組みあがったのですけど、この背のてっぺんのところの角が、
ほら、まだ角が立っているでしょう?こういう場所はいちいち機械加工しているとセッティングですごい時間がかかってしまうので内丸鉋で落としてしまいます。
丸~♪
座面も同様に、ベニアの型を作り、アウトラインを決めました。
直線じゃない部分って、いちいち型が必要なんですね。でも人が触れる物ってどうしても曲線が必要になる。そしてそれは手間がかかる。でもそのことって一般には理解されにくい。
椅子って採算が合いにくい物なんですよね、、、。
ほら!形になって来たでしょう!ソファの骨組みとしては、ちょっとイレギュラーなんですけど、、、。
ソファの骨組みを載せたブログなんてあるんだろうか!?
これも
連載ですよー!
「ソファの製作ーその1」
小雨のぱらつく外を見ると、虹が出てました。
別にお見せするような写真じゃないのですけど、、、。
昨日は目が回りそうだったのです!朝7時半に数十キロ離れた町へ、サインを付ける壁の下調べに行き、帰ってあわただしく昼食。そのあと、あたふたとソファとダイニングの座面を積んで、椅子張り屋さんへ行き、打ち合わせ。2時半に別なお客さんと、パソコンデスクの打ち合わせ、3時半に終わって、札幌の東端に一時間かけて移動して、次のお客さんと、TV収納棚の打ち合わせ。終わってほっとしたら、6時でした!もうヘロヘロ、、、。
普段は工房にこもってこつこつ、こつこつ、人にも会わずに作る毎日でしょう?一日に4人もの人と打ち合わせをするっていう非日常は、ものすごい疲れるんですねぇ~。
虹を見て、ほよよ~んとしちゃった、kuniなのです。
2週間前までは、次の仕事の話がなく「もうこれまでか?」って、情けな~い気分だったのですけど、ここに来て、ぽつぽつと仕事が出て来ましてね。神様もうちょっと生きていいって言ってるみたいですね。ありがたや、、、、。
さて、一般的なソファの構造って、例えばこんなことです。
右下のようにフレームがあって、そこに伸縮性のある帯やスプリングを張り、その上になんらかの布を張った上に、クッションが乗っているという感じ。
でも今回のお話はダイニングにも使えるソファで、かつ出来れば、足元に浅いワゴンがあったらいいね、って話なわけです。上のような仕様だと足元に空間ができないし、見た目に、こういうタイプのソファが食卓と並んでいるのは違和感がありますでしょう?
で、考えたのが今回の構造なのですね。
クッションと背、座の構造は一体に薄く作り、側2枚と貫2本の構造の上に乗っかる形。これ病院の待合のソファなんかでよくありますよね。
背中のフレームにベニアを打ち付けました。腰の当たり具合ってその椅子を決定付けますから、モデルまで作って検討したカーブをしっかり再現するようにということです。
一番目のスケッチのようなつくりだと、クッションがつぶれて腰の当たりが悪くなるのを防ごうと思ったのです。座は、空気穴を空けるついでにちょっとでも軽くするのに余計に空けました。
2人掛けだからどのみち重くなるんですけどね。余計に重い必要はないのでね。
骨はまだ角が立ってますから、面を取ってゆきます。
ほら!
座面の裏はもっと大きなRを、ハンドルーターという機械で。
ね?
背中にも空気穴を。
これで、椅子張り屋さんに持って行く段取りは終了!
さてお次は、側と貫の構造です。
側の心材には5.5ミリのラワンベニアを4層プレスしました。これには訳がありましてね。仮にここに面倒だからとランバコアを使ってしまうと、
このランバの芯になっている材がファルカタといって、桐よりも柔らかい材で、ホゾとかダボの効きが悪くて、強度が出ないんです。この側板に対しては2本の貫がダボで接着されるわけですが、その2本だけで、体重を支えるんです。特に後ろの貫には、体重のほとんどがかかるような瞬間があるわけで、それが年中くりかえされるから、ここの組み手には神経を使わなくちゃいけません。
ベニア4層の表面にさらにチェリーの付き板ベニアをプレスした物が側板になります。
原寸を使って、前後の勾配を切る段取りをして、
後ろの緩いほうの勾配を切り、
今度は前のきつい方の勾配も切り、
そこにチェリーの無垢材の面を付けて行きます。
「つつみ」でも活躍した、トリオクランプで、
むちゅ!っとくっつけるんですね~。
とりあえず、今日はここまで~♪
あと記事は二つくらいかな?
もうちょっとです!
あれこれと、次なるプロジェクトの仕込みやら、打ち合わせやらで二日ほどソファの製作は中断していました。中には大きなプロジェクトもあるんですけど、まだ設計の段階なので、どうなるかはさっぱりわかりません。決まればいいですけどね~。
さて、付け終った面の余分を手鋸で切り落とし、
鉋をかけて平らにしてゆきます。ここで使っているのはkuniのマブダチで刃物鍛冶、目次伯光(めつぎのりみつ)さんの鉋です。
彼とは2008年の春からのお付き合い。年も近く、温故知新でありながら、理論的追求もするというところがよく似ていて、意気投合した仲です。信頼する友の道具といっしょに仕事が出来るって心強いのですよ。戦友がいるって感じでしょうかね?
今、彼と、京都の刃物研究家さんの3人で密かに(笑)研ぎの研究が進んでいます。目次さんと僕が研いだ刃物を京都の方が顕微鏡でデータを取っているんですけど、いずれなんらかの形で報告しましょうね。
側板の上に乗っているのはダボの穴位置の定規です。
(職人はこういう定規のことをバカって言うのです。たぶん、これさえ作ればバカでも出来るってことだと思うけど)
錐(きり)で穴位置をチクチクとさしてゆくのです。
案外原始的やね~。
この錐の穴にドリルの先端を合わせて空けてゆくんですね。
貫にも同様に、
仮組みして様子を見ます。
スポッと抜くと、
10ミリのダボ10本!
お前変態か!?
そうかも、だってね、変態のリーダーって言う人いるんだよ!
あ~!?
でも、その人おれの上いってるんだけどなぁ、、、。ねぇ、sodep !?
お次はアームの面を。
取り終わって、断面をもう一度確かめると、
「あちゃー!!!」楕円が片寄ってる、、、!
おまけに焦げるし、欠けるし、、、。こりゃやり直しだね、、、。
せっかくやり直すんだから、もっとくせのある材料で、、、。
おー、これこれ!「ムラムラ~っと来るね!?」
いやそっちのムラムラじゃなくて。
モヤモヤって言うか、なんか怪しい木目に見えませんか?だってね、削った結果は
ほら、モヤモヤ~っとしてるでしょう!?(笑)
これにもダボ穴を空けていくのですけど。左端に角の部分を残してあるのは、全部を楕円にしてしまうと、穴の位置と傾きが正確に出せないからです。
側の方にも穴を空けたら、こういうことになります。
さぁて、加工は全部終わったので、組み立ての段取りをしてゆきましょ~。
仮組みをして、クランプで締める位置を確認します。いい感じなのでいよいよ接着剤を使って、組んでゆきますよ!
う~、これほんとに写真撮るの!?
ん~、、、撮る!
だって、ダボ40本だよ!?まごまごしてたら硬くなっちゃうよ!?
ん~、、、撮る!
あ~あ、、、。
そりゃー!!!
くるくる、くるくる、、、
うにゅにゅにゅ、、、、
むちゅちゅちゅ、、、、
わかったような、わからんような、擬態語やなぁ~
こうして、はみ出した接着剤を洗い終わったら、今度はアームも組みます!
むちゅちゅちゅ、、、、。
またかい!?
これも洗って、、、。
やっほー!!!
あとは、ワゴンを
残すのみ
~!!!
「ソファの製作ーその3(ブラックチェリーの特注ソファ)」
ワゴンの部品を取りました。手前が四方枠、奥が底板です。
枠と底板の関係はこういう風になっていて、底板の断面を隠してしまいます。
この後、枠は45度(留=とめ)に切って、荷作り用のベルトで組み立てます。
今、上下は逆で底板が入る方が上を向いています。
ここに底板を落とし込むと、
こういう納まりになるわけです。
さて留の部分は接着剤でとりあえず付いているだけなので、それだけではまったく強度はありませんから、千切り(ちぎり)という三角の部品で強度を出してゆきます。
鋸で千切りの溝を突き、千切りも加工すると、その収まりは、
こういうことになります。
溝に接着剤を入れて、
これが千切りね!
ばっちい指だなぁ~、、、。
千切りにも接着剤を付けて、ムニュっと入れれば、
完了です!
実はこの千切りという三角の部品は、
入れる前にこうして玄翁でコンコン叩いて木殺しをしています。ダボと同じように、入れる時は、接着剤が入る隙間を作っておいて、入れたあとでその水分でしっかりと密着するようにですね。
仮にこの千切りを木殺しせずに、硬いまま、しかも千切りに接着剤も付けずに入れてまた抜いてみると、
ほら、この平面には全然接着剤が残っていないでしょう?これでは形だけで千切りはほとんど強度を出していないわけです。
でも、ちゃんと木殺しをして、千切りにも接着剤を付けた物を入れて、また抜いて見ると、
ほら!平面にちゃんと接着剤が残っているでしょう!?
これなら強度はバッチリ出るわけです!
後は、はみ出た接着剤をブラシを使って水洗いします。
せっかく乾燥した材料に水が戻ってしまわないのかと思うかもしれませんが、表面に付いた程度の水は半日もあれば乾いてしまい何の問題もありません。
むしろいい面があって、こうして組み立てに至るまでには、機械での加工を経ているでしょう?そうするとどうしても機械の定盤や定規に擦れて細かい傷がついているものなんです。
加えて、サンドペーパーの砂粒が荒い番手ほど深い「押し跡」を残していて、その跡は細かい番手に仕上げていっても、削りきれずに表層下にもぐりこんでいるんです。
水分はそういう「キズや押し跡」を浮き立たせて、毛羽立ちという形にするので、それをもう一度細かいサンドペーパーで仕上げると、よりよい仕上がりになるわけですね。
かに吉さん、めりーさん、解りました!?
だから、工房の庭に池でもあったらジャブンと浸けたいくらいなのね~。あ~それって夢みたい ♪
水分が飛んだら、千切りの出っ張りを削り落とします。
チャッカ、チャッカ。
めんこい鉋でしょう?
大きさの比較に手を添えましたけど、一番大きい鉋で刃巾65ミリ。右の2丁は刃巾30ミリです。こんな箱ふたつの作業にこれだけの鉋を目的によって使い分けます。
面も取って、
木地の仕上げは
全部終了!!!
後は、塗装と皮張りの上がりを待つだけです!
完成の記事は来週の火曜くらいかな!?
「ソファの製作ーその3(ブラックチェリーの特注、オーダーメイドのソファ)」
ごめんなさい~!
まだ完成じゃないのね、、、。
このところ、急ぎの仕事が入ったり、打ち合わせやらで4日ほど遅れているのです!めでたくも忙しい。でもブログ的には、、、。
皆さんへの訪問もままならない状況です。ごめんなさい。
さて、張り屋さんから皮張りは上がって来て、しかも工程の写真を撮ってもらえたので、張りの工程をお見せしようかと思います。ここまでまとまって、その工程を見るのは僕にとっても 初めてのことで、新鮮でした!ある程度の説明はしてもらったのですけど、すべてを正確にかけるかどうかわからないのですけど、あんまり張り屋さんの邪魔になってもいけないと、後から「あれ、ここどうなってたっけ?」の部分は想像もまじえながらですが、、、。
骨組みはこんなでしたでしょう?で、まず背中から、
一層目に5ミリのウレタンを、そしてこの上に固めの「チップ」と呼ぶウレタンを。
側面にも柔らかめのを張っています。さらにこの上に「チップ」よりはわずかに柔らかいものを張り、
側面から見るとこんな状態。
これは背の裏の張る前と後なんですけど、右左の両側が一段下がってますでしょう?これ、写真をよく見て、僕も気が付いてはっとしたんですけど、背中の皮と側面の皮がこの角でマチが付いて、厚みが4枚になるんで、その分が妙な出っ張りにならないようにちゃんと段にしてあるんですね。気を使ってくれてますー!
背表、背裏と側面の皮ですね。これを縫い合わせて、上からズブッとかぶせれば背中はおおよそ完成します。(たぶん、、、笑)
ズブッとかぶせられない場合は背裏と側面の角は手縫いになるんですけどね。
次は座面。空気ぬきと軽量化に穴をたくさんあけたので、そこにウレタンがドンドンと押し付けられると傷みが早いので、一層目はネットを張ってくれました。その上に5ミリを2層かな?
その理由がいいんですよね!ソファって普通はウレタンの下は伸縮性のあるベルトかスプリングで受けているので、ふわっと沈むのですけど、今回は厚みを出せないから座面は24ミリのベニアでしょう?そうするとウレタンが沈みきったところに硬いベニアの表面を感じてしまう、これを「底付き感」と言うのですけど、張り屋さんはこれを出さないように工夫するのですねぇ。
この柔らかい10ミリの上には硬い35ミリ、その上はちょっと柔らかい15ミリと来るわけですけど、座る瞬間、まず表層の15ミリが沈み次に35ミリが沈む、そして最後にこの10ミリの柔らかい層が底付き感を和らげてくれるそうです。それとこの層は、その反発力が立ち上がる時の助けにもなるそうです。
張り屋さんの世界も深いですねぇ~。
10ミリの上に35ミリのチップを、
さらに、少し柔らかい15ミリも、
こうして全体のウレタンの工程が終わり。
座面とその側面を裁断、縫製してバフっとかぶせて、裏で止め、
張りあがりです!
あー!できちゃった!
その頃には、こっちも塗り上がっているはずだったのに、、、。
今回お世話になった張り屋さんは、
有限会社 石川椅子製作所 札幌市西区八軒10条西5丁目2-30-5
tel-011-643-8472 主任 白澤 公利 さん
です。今回のソファの張り賃は約8万円。皮代が5万以上しますからねぇ。(ってことは張りの工賃は3万しない!?安!)
ちなみにこのソファを普通クラスの布で張った場合は約5万5千円ほどということでした。張替えとかお考えの方は問い合わせて見て下さい。いい仕事してますから、安心ですよ~。(引き取りと納品費用は別途だと思います。僕は自分で持って行って、取りに行ってるから)
石川椅子の皆さん、大変お世話になりました!
やば!
早く塗らなくちゃ!
ようやく完成しましたよ!
工房の事務所は16畳ほどで半分を展示スペースにしているのですが、家具を撮る時はこのスペースにあるテーブル、椅子をかたづけての作業になるので大変です。
モデルまで作って検討した背のカーブは狙い通りいいあたり具合でした!
それと、この皮の質感、やっぱり高いだけのことはありますねぇ、、、。
二度目で成功?した、アーム。ぎっらぎら!ブラックチェリーでこういう個体は初めての出会いなんですよ。めずらしい!サクラの木目は概して素直なものですからねぇ。
右のアームも同じ板のペアーですので、ぎらっぎら。
ガムスポット(樹液溜り)に大縮みと個性バリバリの木目。こんな個体をわざわざ一番見える場所に使うおバカさんもなかなかいないでしょうねぇ、、、。
変態?
足元のワゴンの納まりは
千切り(ちぎり)がいいアクセントになっているかな?
場所によってはガムスポットがこんなに集中しているところがあったりします。これがブラックチェリーの面白いところです。
このワゴンの側板は板目の中心を割ってその面を上向に使っているので、コバにはチェリーの髄線がすんごい出ているんです!
ね!?
え!?これって何の模様!?って思っちゃいますよね。
このソファ、一日の大半をここで過ごす使い方をされるのだと思うのです。ここからTVも見るとおっしゃっていましたし、パソコンの作業もここかな?もちろん食事も。
そんな椅子をまかされるって光栄ですし、責任もありますよね。僕とは17センチも背が違う方ですから、その座り心地にはずいぶん迷い、試行錯誤しましたけれど、きっと満足してもらえるでしょう!
終わった~!
近日中にダイニング「つつみ」の完成もアップします。お楽しみに。
ソファの製作ー完成(ブラックチェリーの特注ソファ)