ゆきんこ プーの四季(えりも町、木のレリーフ) [ゆきんこ、ぷーの四季物語]
新芽が風を切る音がメロディーになって
町の遠くまで流れていったよ。
初めての花を咲かせたら
どこからか蝶がやって来て
実を結ぶ手伝いをしてくれたよ
羽がまるで魚の模様みたいだね。
ある夏の日、大雨が降った
夜になって、僕の足元に大きな水溜りができた
そこに写る三日月がゆらゆらと揺れて
とてもきれいで静かな夜だった。
港が活気であふれていたよ
夏はウニがおいしい季節なんだって
よく見るとウニにはシマシマの模様があるんだね?
お盆を過ぎたころ
遠くから祭りの音が聞こえてきたよ
おばあちゃんを思い出すなぁ
古里の小さな村のお祭りは村の人が総出の
手作りのお祭りだったって
真ん中にはともえの模様が入った大太鼓を置いて
それぞれの家からちゃぶ台を出して
提灯を飾ったんだって
広場の裏にはうっそうとした竹林があったんだってさ
おばあちゃん、また会いたいなぁ、、、。
枯葉がくるくると舞って風車になったよ
あれ?あれは何の実かなぁ?
さぁ、いよいよ冬がやって来る
僕らの子供が巣立ってゆく季節だよ
生まれて初めて雪の結晶を見たよ
おじいちゃんが言っていた
昔はいつでも見れたんだって
でも、人間のわがままで地球を汚すから
地球が怒って暑くなるんだって
いつまでも
こんな結晶が見られる地球でいてほしいなぁ、、、。
おしまい
今回の仕事は2棟の教員用住宅で、共用廊下にそれぞれ違った四季のレリーフを入れるという内容でした。この建物は地元の素材、産業を見直すことも念頭にしていて、近所の人も自由に出入りでき、子供を見学もさせるようです。
えりもの山で切り出し、隣町の様似で製材、保管してあったトドマツを取りに行き、他にも様似の山で切り出されたタモ、ホウ、カラマツ、カタスギなどを使いました。
額のすべてがトドマツで他にも年輪のはっきりしたパーツはトドマツです。
コーディネートはいつものガイアデザインさん。ガイアの社長である勝田珠美さんとのコラボで8点の作品を考えた後、それらが絵本のような物語にできること に気が付きました。最近の記事で材料に語らせるスタイルをとっていたのは、そういうことができないか?と思い描いていたからで、予想外に早く、こうしてそ の機会は訪れたのでした。
そうすると例えばこういう連作をポストカードにでも出来れば、ポストカードの意味合いも作品の価値も違ったものになってくるでしょうし、手軽に買えるもので記念になる「カード」というものができるわけです。
人に感動してもらうためにはどうしても手間をかけざるを得ない、そうするとどうしても作品の単価が上がる。ゆえに気軽に買ってもらえる単価にはならないというジレンマを解消するひとつの方法かな?と思っています。
まるひと月かかった仕事でした。昨日、今日と仕事をする気力がまったく出てきません。こうして記事を書くのが精一杯ですけど、明日からまたがんばりましょね。
年内はあと記事はひとつで終わりかもしれません。あいかわらずご無沙汰ごめんなさいなkuniになりそうです。
でもみんな心にいるからね~。